2025年1月28日〜2月2日まで、大分県別府市にて開催されました個展「狭間」へお越しくださった皆様、心より感謝申し上げます。
昨年7月から別府市のアーティスト・クリエイター向けの補助金に採択され、補助金を元に新作づくりやオリジナル墨の作成に励みました。
「茶の湯炭」との出会い
今回の展示から、初めてのマテリアルに取り掛かりました。
日本文化、主に茶道の領域で重要とされている「茶の湯炭(国東製炭)」を精製する際に発生する粉を集めてもらい、オリジナルの墨を作成。
炭を扱う際に、現代アートの領域で「炭」をマテリアルとして表現するアーティスト「Lee Bae」氏をリサーチしました。
彼はもの派の代表作家でもあるリー・ウーファンのもとで10年ほどアシスタントをしたのち、韓国とフランスをベースに独立しています。
なぜ、「炭」でないといけないのか?
そこを深掘りをしました。
Lee Bae: 炭の芸術と黒の詩情
https://note.com/kokisugita/n/n4434f53536c5
この点はまだ研究途中のため、深掘りした情報については割愛します。
温泉水と茶の湯炭を混ぜて、オリジナル墨を作成
別府市の魅力を発信する補助金の事業ですので、茶の湯炭だけでなく、今回は温泉水にも着目しました。
鉄分が多めの成分を持つ地域の温泉水をピックアップ。
茶の湯炭と混ぜ合わせることで、鉄分が多いオリジナルの墨を作成しました。
通常は墨と水分の接着剤として膠が使われましたが、今回はボンドを調合し、前衛書道の時代から使われている「ボンド墨」にしました。
茶の湯炭が通常の煤よりも荒いため、マテリアルの立体感が生まれました。
展示作品は書道作品をメインに
展示会では、すべてオリジナルの墨を活用した作品を展示しました。
書道とアートの両面からアプローチし、作品を制作。
一つ一つにコンセプトがありますが、こちらでは割愛させていただきます。
展示会へは、書道業界、アート業界ともに多くの方がいらっしゃいました。
皆様のお越し、心より感謝申し上げます。
さらにブラッシュアップしながら、次のアプローチを進めてまいります。
引き続き、よろしくお願いいたします。