一流は、何をやっても一流だ。

杉田廣貴 Koki Sugita 書家 書道家 デザイン書道
©EMK .,Inc タイムズスクエアでのダンスコラボの写真

昨日、

松田朴伝先生にお話を伺ってきた。

http://matsudabokuden.net/

74歳、書歴50年以上。

アーティストとしても世界的に活動されている。

お名前は多くの方から聞いていたので、

出会うことを楽しみにしていました。

 
 

先月、再会したアートマネジメント、コーディネイトの仕事をされている田畑豊さんと話していて、

朴伝先生が話されている哲学と、

杉田が話している内容に近いものを感じるとなり、

ご紹介くださった。

 
 

22歳で書を始めて、

メンターと呼べる方はたくさん出会えたが、

今回の出会いは「芸術家」の生き方。

一流としての生き方を沢山学べた。

朴伝先生が話していた内容を、

忘れないように、

ブログに残しておきたい。

一流は、何をやっても一流だ

この言葉が一番、印象に残った。

当たり前のことかも知れない。

だけど、74歳で、50年も前線で生き抜いてきた先生の言葉。

このシンプルな内容が、とても響いた。

前衛書道を作り上げてきた「上田桑鳩」

草月流を作ってきた「勅使河原蒼風」

朴伝先生の師匠である「平川朴山」

日本習字の創業者「原田観峰」

また建築の社長から、彫刻家として大学の教授にもなった方の話。

など、

50年分の芸術の話は、奥深かった。

一流は、何をやっても一流。

花であれ、彫刻であれ、アートであれ、デザインであれ、ファッションであれ、書道であれ。

一流は、どれをやっても一流だ。

だからジャンルにこだわることなく、

どの分野においても「表現」を究めてきた。

その先輩方すべてが、

どの表現もすべて「一流」だった。

そう教えてくださった。

観ると、書く、両方のバランス

書くことも大事だ。

だけれど、

たくさんの一流を「観る」ことも同じくらい必要だ。

下地はなにより重要

基礎、下地。

どんな表現においても「基礎」が重要。

独学ながら、11年間、徹底していたこの気持ち。

だけれど、朴伝先生はもっと究めて来ていた。

その下地が、

すべての結果となっている。

際立ったことをするからには、

人の5倍以上は努力する。

それを聞いて、武者震いをした。

当たり前だけど、

大切。

息を吐くように、表現を生きる

これも当たり前だった。

息を吐くように、創る。

食べるように、書く。

毎日寝るように、観る。

趣味じゃないんだ。

一線、一線、血吹雪を出してるかのように書いている

これは際立った表現かもしれない。

田畑さんが、この言葉に震えたと言っていた。

要するに、

「生きているうちは、生きた線を書く」

という事だ。

老いるごとに人は枯れた線を書こうとする。

でも、74歳の朴伝先生は

「生きているのだから、生きた線を書く」

と言った。

この言葉、「篠田桃紅」も話していた内容だ。

74歳、100歳超えをした表現者の先輩方が、同じ言葉を発している。

30代だから、30代らしい線をと以前、ある方に言われたけれど、

そうじゃないと思えた。

55年続けるつもりで表現をしていけ

今、33歳だから88歳まで。

という考えではなくて。

いくつになっても「あと55年」だ!

という心意気を忘れるな。

ということ。

朴伝先生もあと50年と言っていた。

最近49年にしたと冗談も発していたけれど。

だけど、

この言葉は、先輩から「意思」をいただいたような感覚をもらえた。

書道家だからといって、書だけにこだわらない

これは最初の一流は、何をやっても一流。

という言葉にも繋がる。

花や茶道、現代アート、ファッション、彫刻、デザイン、デッサン、日本画などなど。

世界中、色々な文化がある。

そこからとことん学べ。

ここは心がけていた事なんだけど、

大先輩から言葉をもらえた事で、

これから興そうとしていたアートへとつなぐ大きな風をいただいた気がした。

 
 

ほんとはもっと沢山の言葉や哲学、生きてきたストーリーをきいた。

書道のパフォーマンスというものを初めてされた方。

10m超の大きな作品を初めて書いた方。

たくさんの「初」を作ってきた方でもある。

作風をみながら、

めっちゃ、たくさんやりたい事をやってきた姿をみた。

「遊んできた。遊ばせてもらえる場をみんながくれる。」

と人に恵まれている様も魅せられた。

 
 

クッソーっと思う時が何度もあった。

自分もそんなに心は広くない。

もっと面白く人生を生きたると、

思えた。

この時代に産まれてきたからこそ、

朴伝先生には出来ないことが沢山ある。

先人ができない事が沢山ある。

遊んでやる。生きてやる。

めちゃめちゃ燃えてきた。

ご縁を繋いでくれた田畑さん。

松田朴伝先生に、心から感謝申し上げます。

これからやっていく事に、

背中を押してもらえました。

また、学びに参ります。

アートコーディネイター 田畑豊さん
https://www.facebook.com/gt.yutaka

松田朴伝先生のHP
http://matsudabokuden.net/

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※トップの写真は、ニューヨークのタイムズスクエアにて行なった杉田とダンサーMonzen氏とのコラボセッション。

EMK dance studioさんよりオファーをいただき、出演いたしました。

http://www.emkdancestudio.com/