あなたの好みの書道家のファンになろう

書道家のファンになろう

先に「結論」を書きます。

あなたの好みの文字や、書道家のファンになるのがベスト

です。

あの人が凄い、この会は絶対。私は凄い書道家だ。

は、誰でも言います。

みんな、商売がありますし、それぞれの書道教室や書道家が競合して成り立っています。

本物かどうかとか、一流かどうかとか、誰かを比較する人もいます。

そのへんは、脇に置きましょう。


 
 

1-1 それぞれの良さがある。

書道家

書家の皆さん、それぞれに背景があります。

異物も全て、大きな視点でいくと、文化を育てるための「細胞」の一つです。

100年後には書道文化の歴史の一部になっている可能性もあります。

そうした大きな「視点」で、書家を見てください。

みなさんが目にする書道家の中には、様々な背景で仕事についている方々がいます。

・幼少から書道教室に通い、正統派として書道をしている人
・親が書道家で書道教室をしていてサラブレットで育ってきた人
・前衛書道という分野で勉強してきた人

・全く書道とは無縁だったが、大人になり書と出会い、始めた人
・書道アーティストというジャンルで書を始めた人
・筆文字作家を経て、書道もやっている人

あげたらキリがないほど、

書道家それぞれに背景があります。

あなたが「好き」と思える書道家・書家と出会い、応援する、作品を買う、教室に通う。

それが何より大切ではないかと思います。

 
 

1-2 長い歴史で見ると、全て伝統になる

過去の歴史を見ると、

剣を極めるために生きてきた宮本武蔵が、後に書や絵を描いていたりします。

書道展などへ行くと、西郷隆盛や坂本龍馬の書も飾られる事があり、彼らの作品を臨書する現代の書家もいる。

他にも草月流の創設者の勅使河原蒼風の書、能の原型となった世阿弥も書を残していて、それを大切にする方々がいます。

数年前に、岡本太郎が描いた「文字」の作品があるのですが、彼の文字を臨書している書家もいました。

現在は伝統の一つの会にもなっている「前衛書道」も、最初は邪道だと揶揄されています。

同じ分野で、

日本の伝統文化と呼ばれている「歌舞伎」は、最初は邪道と呼ばれています。

最初は女性が始めた「かぶき踊」から始まり、現代までに受け継がれて、日本の伝統文化「歌舞伎」となりました。

そういう話をしたら、キリがありません。

つまりは、

長い歴史で見た時に、結果、全ての人々が伝統、そして文化になります。

私たちの「これが正しい」という概念は、一部の領域でしか成り立たない事が分かります。

どの存在もあるからこそ、日本文化が成長します。

それを一つの概念だけで否定しては、勿体ない。

だからこそ、あなたが好きな「書道家・書家」を見つけて応援する事が、日本文化の繁栄を担うことにもつながります。