以前から、大書揮毫は「書道パフォーマンス」とは似て非なるものと伝えてきました。
ジャンルでいうと、書道ではなく、
パフォーミングアート。
ARTであり、空間やお客様すべてが作品。
そうした考えをもとに、続けてきた大書揮毫。
今回の現代アートセンターでの演目は、
私にとって、とても重要でした。
「ART」という価値観の中でも、
現代アートは私の求める表現の未来でして、
古典から現代へ、そして未来へ。
なにかその、一歩をいただけた気がして、
ほんとうに幸せです。
2015年10月30日
Dunedin Fine Art Center
Artist : Koki Sugita / Glenn Grishkoff
Photo by : Mikell Herrick / Sharon Swallwood
KIMONO sponsored by : BITSUKESHI Hisayo Hamada
Organizer : Noriko Kuehn
Curator : Christine Renc-Carter
杉田、グレン氏、それぞれで作品を制作。
そのあと、コラボで作品を制作。
この時、実はすごく驚いたことがあって、
「命」という字が、頭にイメージが出てきていて、それについて書こう。
ただどうやって、コラボレーションをしたら良いか?
少しだけ考えていました。
そしたら、最初にグレン氏が描いた表現が、命の「叩」のようなアートワークでした。
それを観た瞬間、よし、思い切り線を描こうと、コラボの表現が完成しました。
国境をこえて、心や感覚が繋がるという体験ができました。
今回の着物は、福岡を中心に活躍されている「美付師 濱田久代さん」からスタイリングと着物提供をいただきました。
新しい感覚で着物を着る、そんなよい体験ができました。
心より感謝いたします。
終了後、多くの方々が、涙ながらに感想を伝えに来て下さいました。
「感動した」「素晴らしかった」
ある方は、飛翔とかく前に、それを書くような感覚がしたと言われました。
ある方は、ボロボロと涙しながら、感動を伝えてくださいました。
国境をこえて、伝わる何か。
心は繋がっていて、私の表現がPEACEを生む事になるなら、
それが一番の幸せです。
今回は神社へのお籠もりや空海の教えなど、
一年かけて、自分自身を見直した期間でした。
おかげで、すばらしい答えがかえってきました。
今回のパフォーミングアートがキッカケで、
新しい都市や国からもオファーをいただいているようです。
さらに、心と身体、技を磨いて参ります。
アメリカでの滞在はまだ続きます。
引き続き、楽しんで参ります。
すべてのサポートとバックアップとして立って下さった、
オーガナイザーの範子さん、
ダニーディン現代アートセンターのクリスティーンさんに、
心から感謝申し上げます。
杉田廣貴