掛け軸と書道について

日日是美日 2022

掛け軸と書道の関係性を考えていきます。

 
 

掛け軸と書道の関係性について

掛け軸と書道は、どちらも日本の伝統文化に深く根ざした芸術形式です。これらは個々に発展し、また互いに影響し合いながら、日本の美的価値観と精神性を表現してきました。この記事では、掛け軸と書道の関係性について探ってみたいと思います。

掛け軸とは

掛け軸(かけじく)は、絵画や書を布や紙に描き、上下に巻き軸を付けて巻いたり広げたりできる形式の日本の伝統的な装飾品です。床の間や茶室に掛けられ、季節や行事に応じて掛け替えられます。掛け軸は、絵画や書道作品を美しく飾り、鑑賞するための方法として古くから日本で愛されてきました。

書道とは

書道は、漢字や仮名を用いて美しい文字を書く日本の伝統的な芸術です。筆や墨、紙を使って書かれた文字は、その形や配置によって美的価値が決まります。書道は単なる文字を書く技術にとどまらず、その中に作者の精神や感情が表現される重要な芸術形式です。

掛け軸と書道の歴史的背景

掛け軸と書道は、どちらも中国から日本に伝わった文化です。中国の北宋時代には、掛け軸が礼拝用の道具として使われていました。日本に伝わった後、仏教とともに広まり、平安時代には仏画として使用されるようになりました。鎌倉時代から室町時代にかけては、禅宗の影響で水墨画や書道が盛んになり、掛け軸として飾られることが多くなりました。

掛け軸としての書道

書道作品が掛け軸に仕立てられることで、その美しさがさらに引き立ちます。書道の文字は、掛け軸の本紙として使われ、周囲の表装部分がそれを引き立てる役割を果たします。特に茶室では、季節や茶会のテーマに合わせて書道の掛け軸が選ばれ、その場の雰囲気を高める重要な役割を担っています。

書道掛け軸の魅力

書道掛け軸の魅力は、そのシンプルさと奥深さにあります。一見すると単純な文字の集合体に見えるかもしれませんが、その中には書家の心情や技術が凝縮されています。また、掛け軸の表装部分も重要で、色や素材の選び方によって書道作品の印象が大きく変わります。

現代における掛け軸と書道

現代でも、掛け軸と書道は日本文化の重要な一部として受け継がれています。書道家たちは新たな作品を生み出し、それを掛け軸に仕立てることで、伝統的な美を現代に伝えています。また、掛け軸としての書道作品は、茶道や華道の場でも愛用され、日常生活の中でその美しさを楽しむことができます。

まとめ

掛け軸と書道は、日本の伝統文化を象徴する芸術形式です。それぞれが独自の発展を遂げながらも、互いに影響し合い、美の表現を高めてきました。掛け軸に仕立てられた書道作品は、そのシンプルさと奥深さで私たちの心を魅了し続けています。これからも掛け軸と書道の関係性を大切にし、次世代へと伝えていきたいものです。

書道家なりの掛け軸への解釈

書道家として活動していると、「掛け軸」が欲しいというオーダーは年に複数回は必ずあります。

掛け軸は、コンパクトにも保管できます。

現在のモダンな部屋にも意外と相性がいい。

昔は茶道と書道の関係性も相まって、「季語」や「禅語」を飾るというのが、掛け軸と書道だという考えがありましたが、

近年では、その常識も変わりつつあります。

「自分の大切な文字を飾りたい」

「好きな文字がいい」

「かわいい文字で飾りたい」

「英語バージョンの掛け軸が欲しい」

など、その領域も幅広くなりつつあります。

掛け軸自体も可愛い感じで表層というのも今ならできます。

伝統は、時代とともに「変化」して、当たり前。

もちろんシンプルに掛け軸を飾るのも一つの手です。

この機会に、掛け軸をご自宅に飾るのも面白いかと思います。

 

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